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2017-02-01
アメリカが利上げするとドル高になる理由


ニュースでよく「○○が利上げを決定」とか「利上げを見送り」などと聞くことがあると思います。

何となく聞いているかもしれませんが、利上げと為替や株価は大きく連動しています。
基本中の基本なのでおさらいのようになるかもしれませんが、今回はアメリカを例に、
「アメリカが利上げするとドル高になる理由」について解説します。


そもそも利上げとは何か

最近ではアメリカFRBのイエレン議長が2017年内複数回の利上げを発表しました。
(FRBは、アメリカの中央銀行のような組織です。)

そもそもこの「利上げ」とは何でしょうか。

<利上げとは>
利上げとは、各国の中央銀行などが「政策金利」を引き上げることを意味します。 「政策金利」は国によって若干定義が異なりますが、

・民間銀行が中央銀行からお金を借りる際の利率
・民間銀行間で短期間お金を貸し借りする際の利率

など、中央銀行の政策によって操作される金利を指します。

アメリカの場合は「フェデラルファンドレート(FF金利)」と呼ばれる金利が政策金利とされています。

<FF金利とは>
アメリカの民間銀行は、中央銀行にあたる連邦準備銀行に、預金残高に応じた一定の割合で「準備預金」を預け入れることが義務付けられています。

民間銀行間でこの「準備預金」の過不足を調整するために、無担保で相互にお金を貸し借りする場合があります。
その貸し借りの際に適用される金利が「FF金利」と呼ばれるものです。

つまり、資金過剰で準備預金に余裕がある銀行は、無利息の準備預金に預けておくのはもったいないので、利子をつけて他行に貸したい。
一方で、準備預金が不足している銀行は義務違反にならないよう、利子つきでも借りたい。
という仕組みです。

※準備預金のことを「フェデラルファンド(FF)」と呼び、準備預金のための資金が貸し借りされる場を「FF市場」と呼びます。



アメリカにおいてはこの「FF金利」を引き上げることが「利上げ」になります。

補足ですが、FRBがFF金利を直接決定しているわけではなく、公開市場操作などの「金融政策」を通じて、 民間銀行のお金の量を調節することで、目標とする金利まで上がったり下がったりするよう誘導しています。

金融政策については↓で詳しく説明します。
利上げ・利下げの方法 -金融政策について-


米の利上げでドル高になる理由

前置きが長くなりましたが「利上げ」すなわち「FF金利」が上がるとなぜドル高になるのでしょうか。
順を追って説明していきます。

前提として、「利上げ」は民間のお金の流通量を減らして、融資や設備投資を減らすことで景気を引き締めるのが最終的な目的です。
金融政策によりFF金利が上がるまでの流れは以下の①~⑤の通り。

①中央銀行が金融政策を行う。
②民間銀行のお金が減る。
③「準備預金」が不足する銀行が増える。
④民間銀行の資金需要が増える。(金利が上がってもお金を借りたい)
⑤FF金利が上がる。

このように、FF金利が上がった状況下では、民間銀行におけるお金が不足している状態です。
銀行としては、一般市民からもより多くのお金を集めたい状態なのです。

そこで預金金利(いわゆる利息)を高くすることで市民からお金を集めようとします。

利息を高くしたということは、銀行にとってはコスト増です。
さらにFF市場での資金調達のための金利も上がっており、これもコスト増です。

コストが増加した分儲ける必要があるため、住宅ローンや企業への融資など、貸し出しの金利も上げる必要があるのです。



企業や一般市民としては借り入れの金利が増えるのでお金が借りにくくなります。
それにより設備投資や不動産購入が抑制され、物価上昇の抑制 ⇒ 景気の引き締めにつながっていきます。


このように「FF金利」自体は直接私たちの生活に関係してきませんが、 金融政策でFF金利を操作すること(つまり利上げ or 利下げ)により、それが預金金利や貸出金利を上げる(下げる)ことにつながってくるのです。

注目していただきたいのは「利上げ」によって「預金金利」が上がること。

預金金利が上がるということは、利息が多くつくということなので、ドル預金をしようと考える人が増えます。
現在ドル以外の外貨を持っている人がドルを買うため「ドル高」となるのです。

またドル高の要因は預金金利だけではありません。
預金金利が上がることで、アメリカが発行する国債を買うより銀行に預けたほうが得、と考える人が増えます。
国としては一定数の国債は買ってもらわないと財政的に困るため、新規発行の国債の利率を上げて販売します。

そうするとアメリカの利率の高い国債を買うために、ドルを買いたい人が増えてきます。
(基本的に米国債は米ドルで購入するため。)
利上げに伴い「国債」の利率も上がることも「ドル高」になる要因の一つです。


以上、アメリカが利上げするとドル高になる理由について解説しました。

現実的には利上げされる前に「もうすぐ利上げされそう」という状況でも投資家はドルを買うのでドル高になっています。
実際に利上げが決定したときには、すでに想定済みとして為替が動かないことも多いです。

また、利上げが必ずしもドル高になるとは限りません。

前述の通り利上げは景気の引き締めです。
利上げによって企業の経済活動にブレーキがかかり、景気が大きく後退することも考えられます。
アメリカの不景気を引き金に、世界的な不景気となる可能性もあります。



また、新興国への投資資金がドルへ流れること等により、新興国ショックも起こりえます。
アメリカの利上げが新興国に与える影響

このような状況下では投資家心理は「リスクオフ」に傾き、安全資産である円や金の需要が高まります。
不景気(リスクオフ)で円高になる理由

円高になることで相対的にドル安になる ということも十分考えられるのです。

このように経済は一つのアクションが世界中に影響を与え、変動します。
それが難しいところであり、面白いところでもあるのだと思います。







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20代の間のリストラ・結婚(離婚)・転職・Uターン…etcなどの様々な経験や、 食わず嫌いだったけど始めてみてよかったという体験をもとに、 「20代で始めるべきこと」を紹介してきます。

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